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【理不尽への対処法】試合前日の降板通告と娘の涙。親が怒りを飲み込み「課題の分離」で次戦を守り抜いたリアル

正直に言います。学校に怒鳴り込んでやろうかと、本気でスマートフォンを握りしめました。

中3の娘にとって、3年間の集大成となる部活の最後の団体戦。しかし、その前日に79歳のベテラン指導者から下されたのは、「2日前、体調不良で休んだのは自己管理がなってないからだ。明日の試合は出るな」という非情な通告でした。

2日前の体調不良の理由は「食あたり」です。完全に不可抗力であるにもかかわらず「自己管理不足」と切り捨てられ、代わりに自分より実力が下のメンバーが抜擢される。理不尽すぎる決定に、娘は悔しさと悲しみでボロボロと涙をこぼしていました。

親としては、「ふざけるな!今すぐ抗議してやる!」と怒りが沸点に達します。娘がどれだけこの日のために努力してきたかを知っているからこそ、親の権力を振りかざしてでも、この理不尽な大人から娘を守ってやりたい。そんなドロドロとした感情が渦巻きました。

しかし、私はその怒りをグッと飲み込みました。

ここで親がしゃしゃり出て指導者のメンツを潰し、大騒ぎをしてしまえば、後に控えている彼女の「本当の本命(個人戦)」への出場機会すら奪われかねないからです。

理不尽な仕打ちを受けたとき、感情に任せて正論をぶつけるべきか、それともグッと堪えて次を見据えるべきか。

今回は、娘の涙を前にして親がどう自分の怒りを律したのか。そして、残酷だけれども生きていく上で絶対に避けては通れない「自分で対処できる課題と、どうしようもできない課題(課題の分離)」について、娘と語り合ったリアルな葛藤をお話しします。

目次

最後の団体戦前日。「食あたり」が自己管理不足にされる理不尽な世界

娘が学校から帰宅するなり、ポロポロと大粒の涙をこぼした姿を見たとき、私の胸はギュッと締め付けられました。

彼女は中学3年生。卓球部に所属し、明日は3年間の集大成となる最後の団体戦でした。しかし、その前日に79歳のおじいちゃん先生(指導者)から言い渡されたのは、「明日の試合は出るな」という非情な通告だったのです。

理由は「2日前に部活を休んだから。自己管理がなっていない」。

確かに娘は2日前に体調不良で部活を休みました。しかし、それは不注意で風邪を引いたわけではなく、家族の食事による「食あたり」です。完全に不可抗力であり、現在はすっかり回復して元気いっぱいです。

それにもかかわらず、「休んだ=自己管理不足」という古い根性論で一方的に切り捨てられ、あろうことか、娘の代わりに実力が劣る下級生が団体戦のメンバーに抜擢されていました。

「私、ずっと頑張ってきたのに……なんで……」

泣きじゃくる娘。その悔しさは、痛いほどよく分かりました。

▼ 実は我が家には、上に高校2年生の長女がいます。かつて長女が受験の時、親が「気合と根性」を押し付けるマネジメントから脱却し、姉が見事に自律していく背中を、この次女は一番近くで見て育ちました。だからこそ、自分の努力を理不尽に奪われた悔しさが痛いほど分かりました。長女が自律へと変わった時の泥臭い記録はこちらです。

怒り狂う「父親の顔」と、リスクを計算する「マネージャーの顔」

この話を聞いた瞬間、私の中の「父親」の感情が爆発しました。 (はぁ!?食あたりが自己管理不足!?ふざけるな。今すぐ学校に電話して、その指導者に抗議してやる!)

頭に血が上り、本当にスマートフォンを手に取ろうとしました。娘の3年間の努力を、そんな理不尽な理由で奪われてたまるか、と。

しかし、発信ボタンを押す直前。私の中の「組織のサイトマネージャー」としての冷徹な顔が、ストップをかけました。

(待てよ。ここで親が怒鳴り込んで正論をぶちかましたら、どうなる?)

相手は79歳のベテラン指導者。メンツを潰されれば、態度を硬化させるのは目に見えています。一時的な留飲は下がるかもしれませんが、問題はその後です。団体戦の後に控えている、娘にとって本当の集大成である「最後の個人戦」への出場機会すら、難癖をつけられて奪われてしまうリスクがあるのではないか。

親の感情(怒り)を満たすために波風を立てて、娘の「本当の目標」をぶち壊してはいけない。 私は奥歯をギリッと噛み締め、湧き上がる怒りを無理やり胃の奥に飲み込みました。

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涙する娘に伝えた残酷な現実と「課題の分離」

私は、泣いている娘の隣に座り、なるべくフラットな声でこう伝えました。

「おじいちゃん先生に猛反発して、学校に文句を言うことはできるよ。パパが今から電話してもいい」

娘はハッとして私の顔を見ました。

「でもね、それをやったら、次の『個人戦』にも影響するかもしれない。先生や部活の友達とも顔を合わせづらくなる。長い目で見たとき、あなたはどっちを選びたい?」

世の中の理不尽に対して、正論で戦うことはできる。でも、その代償として「一番欲しいもの」を失うかもしれない。私はさらに続けました。

「ちなみにパパならね、長い目で見て『絶対に個人戦に出たい』と思うから、ここはあえて我慢を選択するかな。人生って、自分が『こうしたい、これが正しい』と思っても、相手が決定権を持っていて、自分ではどうすることもできない理不尽なことがたくさんあるんだよ」

アドラー心理学でいう「課題の分離」です。

先生の古い価値観や決定(他者の課題)は、私たちにはコントロールできません。私たちがコントロールできるのは、「その理不尽な決定に対して、自分がどう行動するか(自分の課題)」だけなのです。

「悔しいけど、今、その勉強ができたと思うと、すごくいい経験になるよ」

感情を切り離し、「次の目標」へフォーカスするしたたかさ

私の言葉を聞いた娘は、しばらくじっと下を向いて涙を拭っていました。 そして、小さく、でもはっきりとこう言いました。

「……うん。私、個人戦には絶対に出たいから、今回は我慢する」

親が無理やり「我慢しなさい」と押さえつけたのではなく、彼女自身がメリットとデメリットを天秤にかけ、自分の意思で「本命の目標(個人戦)」を守るために、目の前の理不尽を飲み込むことを選んだ瞬間でした。

翌日の団体戦。彼女は試合に出られない悔しさを胸の奥にしまい込み、ベンチから誰よりも大きな声でチームメイトを応援していました。

自分の力ではどうにもならない理不尽な運命を受け入れ、それでも心を折らさずに、自分がコントロールできる「次の目標」へと静かに闘志を燃やす。その背中は、以前よりも少しだけ大人びて、たくましく見えました。

【親のためのマネジメント視点】今日の気づきとメソッド

ビジネスの現場でも、今回の「79歳のベテラン指導者」と同じような理不尽に直面することは多々あります。

古い価値観を持つ上司や、絶対的な決定権を持つ顧客から、「それは君の自己管理不足だ」と理不尽な理由でプロジェクトを外されたり、理にかなっていない要求を突きつけられたりすることです。

そんな時、私たちはつい「自分の正しさ」を証明したくて、相手の矛盾を突いたり、真っ向から反発したりしたくなります。

しかし、他人の心(特に凝り固まった価値観)を変えることは、まさに「他者の課題」であり、こちらがどれだけ正論をぶつけてもコントロールできません。

ここで「正しさ」にこだわって波風を立てると、一時的なスッキリ感は得られても、結果的に部署全体が干されたり、次に控えているもっと大きなビジネスチャンス(本当の目標)まで失ってしまうリスクがあります。

本当の「リスクマネジメント」とは、感情に任せて戦うことではなく、「絶対に守るべき本命の目標は何か」を見極め、時には理不尽を飲み込んででも、したたかに立ち回ることなのだと思います。

「悔しいけれど、今回は我慢して次に備えよう」。 泣いているメンバー(子ども)にそう伝え、一緒に悔しさを飲み込むのは、マネージャー(親)にとっても非常に胃の痛い、泥臭い仕事です。

でも、その「自分の感情をコントロールして次へ向かう力」こそが、理パ不尽な社会を生き抜くための、一番の武器になるのだと信じています。

▼ おまけ:「親の感情」をコントロールする具体的な仕組みについて

今回の出来事のように、親が自分の「怒り」や「焦り」をどう手放し、子どもが自ら動き出す環境をどう作るか。我が家で現在進行形で実践している「AIを使った客観的コーチング」や、子どもの言い訳をデータ化する「5段階スコアリング」などの仕組みを、一つの記事にまとめてみました。

毎日子どもとぶつかって胃を痛めている……。もし過去の私と「同じ悩み」を抱えている親御さんがいれば、我が家の泥臭い試行錯誤の記録が、何かのヒントになるかもしれません。よろしければ、覗いてみてください。

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この記事を書いた人

ロードバイクに打ち込む中学生の息子の伴走記録と、親のメンタルサポートについて発信しています。50名を率いるマネージャーとしての経験を活かし、息子の「専属メカニック兼メンター」として奮闘中!

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