前回の「覚醒への軌跡3部作」をお読みいただいた方、ありがとうございます。 息子が自ら「自分のエンジン」をかけてローラー台に向かうようになるまでの泥臭いリアルを書かせていただきました。
▼ ゲーム漬けの息子が覚醒するまでの軌跡(前編)はこちら

さて、読者の方からよくこんな疑問を持たれます。 「ヒコタさんは、AI(Gemini)を使って練習メニューを組んでいると言っていましたが、具体的にどうやってるんですか?」と。
「中学生向けのロードバイクの練習メニューを教えて」とAIに入力して、出てきたものをそのままやらせている……わけではありません(笑)。
AIは魔法の杖ではなく、あくまで「優秀な壁打ち相手」です。
今回は、私が実際にどうやってGeminiと対話し、息子のメニューを決めているのか、その思考の裏側(リアルなプロセス)を公開したいと思います。
ステップ1:いきなりメニューは聞かない。「プロ」からの逆算
私がGeminiに相談する時、絶対にやらないのが「とりあえず今のメニューを教えて」という聞き方です。私が最初に行うのは、「将来の大きな目標(ゴール)」のすり合わせです。
息子は「叶わなかったらダサいから」と口には出しませんが、彼の目線は明らかに「将来、プロなどのトップ選手になること」を向いています。
だから私はGeminiに、「将来プロを目指すために、今の12歳の段階でどんな身体の土台作り(指標)が必要か?」という、長期的な視点でのリサーチを徹底的に頼みました。
するとGeminiは、世界のトップ選手のデータや最新のスポーツ科学を元に、残酷なほど冷静な「世界標準のセオリー」を提示してくれました。
「今は目先のスピードよりも、徹底した低強度(LSDなど)で心肺機能の器を大きくすることが最重要」
ステップ2:スクールの「勝つメニュー」との強烈なジレンマ
ここで大きな問題が発生します。 息子は素晴らしいスクールに通っており、そこでも練習メニューが提供されています。しかし、スクールのメニューは「目の前のレースで勝つため」の、高強度で実戦的なものが中心です(Geminiが言うには…)。
「AIが示す、将来のための低強度メニュー」か。 「スクールが示す、今勝つための高強度メニュー」か。
息子はスクールの先生を信頼していますし、何より「早く走れるようになる(今すぐ勝てる)」高強度メニューに目を輝かせていました。
ステップ3:Geminiを「壁打ち相手」にして決断する
私はこのジレンマを、そのままGeminiにぶつけました。
「スクールではこういう高強度メニューを推奨されている。もしこれを採用した場合のメリットと、将来的なリスク(成長の頭打ちなど)を比較してほしい」と。
Geminiとの長時間の壁打ち(議論)を経て、私は腹を括りました。
息子の「将来の可能性(プロへの道)」を潰さないためには、今はあえてスクールの高強度メニューを脇に置き、退屈でも「低強度の基礎練」を採用すべきだと。
これが、プロローグで書いた「プロの指導ではなく、AIのデータを選んだ」決断の裏側です。
▼ このブログの原点。AIを信じた親のプロローグはこちら

おわりに:AIは答えをくれない。決めるのは「親」だ
こうして文字にするとスマートに見えるかもしれませんが、現実は泥臭い試行錯誤の連続です。
AI(Gemini)は世界中のデータから「論理的な正解」を導き出してくれますが、「じゃあ、その退屈なメニューを、どうやって思春期の中学生に納得させて実行させるか?」という部分は教えてくれません。
データを読み解き、スクールの現実と比較し、最終的に「どちらのメニューを採用するか」を決断し、子どもの心に火をつける(翻訳する)。
それはAIにはできない、現場にいる「親(専属メカニック)」の最大の仕事なんだと、日々痛感しています。
これからも、Geminiという最強の相棒の力を借りながら、目の前の息子と泥臭く向き合っていこうと思います。

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